演劇

啓蒙なんてできるんですかーTAGTAS円卓会議にて

という質問が会場から出た。TAGTAS(Trans Avant-Garde Theatre Association)プロジェクトが行った円卓会議でのことだった。会議のテーマは「革命の身振りと言語I――演劇の自由と倫理」。ちょっとばかり大げさに聞こえるテーマは、このTAGTASが大逆事件につい…

「タトゥー」―「閉ざされた家族の愛憎をめぐり、近代社会に潜む深層心理を描く、演劇の持つ官能性に満ちた話題作!」(ちらしより)???

近親相姦は、文字通り、血縁関係にある近親者が性的行為をもつことを指す。それ以上でもそれ以下でもない行為である。しかし、社会的文化的タブーとして扱われている。タブーであることの起源は一向に明らかにされることなく、だから、さまざまな憶測がなさ…

唐組紅テント初体験―「黒手帳に頬紅を」

ちょうど2週間前の5月9日、唐組の紅テントを初体験した。場所は新宿・花園神社で、テントは少し紅色が取れかかってはいるものの、堂々と張ってあった。運動会で見るような白いテントとは違い、遊牧民のものを思わせるような、なんとなくエキゾチックな雰…

黒色綺譚カナリア派

赤澤ムックは劇団「黒色綺譚カナリア派」の主宰者であり、劇作家・演出家・女優でもある。なぜだかわからないが名前を知っていたので、彼女作・演出の演劇を見に行った。「義弟の井戸」という。劇は古典的な悲恋もの。女は山の手のお嬢さん、男が下町の職人…

「三文オペラ」を見る

ブレヒトの音楽劇「三文オペラ」を見る。演出は宮本亜門。ポストモダンの意外な一面を発見した感じがする。原作者のブレヒトならば悪く受けとるだろうが、演出に関して個人的にはなるほどと思わせるものがあった。と言っても演劇を見るのは、テレビで放送さ…